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2019 ひな祭りのお茶会

3月3日は上巳の節句(ひなまつり)であり、金魚の日でもあります。これは、江戸時代に、高級ペットであった金魚がステイタスとして雛壇に飾られていたことに由来し、1990年に日本観賞魚振興会によって制定されました。
 

上巳の日は、もともと春を寿ぎ、無病息災を願う厄払いの行事でした。紙の人形(ひとかた)に穢れを移し、川や海へ流していたものが、女の子のひいな遊びと結びつき、江戸時代に現在の雛壇のスタイルができあがったということです。

水の流れとひな遊び、そこに和流茶会のシンボルでもある江藤の漆の金魚がコラボして、このたびの企画となりました。

 

雛壇飾りは京風。京風では親王を向かって右、内親王が左に飾ります。これは「左上位」という、唐の文化から影響を受けたものだと言われています。「天帝は北辰に座して南面す(天帝が北極星であり、南を向いて座った時に太陽が左から登る=太陽は最も尊い存在であり、故に左が尊い)」という思想に成り立つものであり、まさに日本から遣唐使が大勢派遣され、文化を大量輸入した時代にあたります。明治維新の文明開化後、西洋の影響を受けて昭和天皇がご成婚時に西洋

に倣って向かって左に立たれた時から、雛壇の飾り方もそれに倣って「関東風」になったとか。床の間の軸は唐の詩人于良史の「弄花香満衣」。

待合でお出しした「梅」のお飲物、茶席のお菓子の「桃」、茶碗の「桜」という、過去・現在・未来の花々に包まれたひとときとなりました。

床: 弄花香満衣 于良史

   7段雛壇り

漆パネル: 江藤雄造​
器: 陶胎蒔絵/江藤雄造・西山宗滴
   花弁茶器/藤本ゆかり

棗・茶杓: ハマグリ見立て

水指: 行器見立て
花・菓子: あさき和菓子

衣装: 藤本ゆかり

​貝合わせ・根付: 劇場茶会社中

日時:2019年3月3日
場所:東京都品川区きゅりあん茶室
主催:Team和流

後援:劇場茶会

相賀由紀子 

​諏訪由紀子

愛木智香子

山口日菜子

荒井千依

井澤宗雄

石谷美里

奥原美実

​笹野茂之

窪田智恵子

beyond2020プログラムは、多様性や国際性に配慮した 文化活動・事業を政府が認証し、日本文化の魅力を 国内外に発信する取組です。

和流(やわるる)茶会ーひなまつりに寄せてーはこの取組を応援しています。

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